アニクラのクラブ感をDJサイドから考えてみる
ところで、僕、DJなんですよ(なんだってえええええええ)
ですので、たまにはDJサイドから書いてみようと思います。
今日は、アニソンDJとアニクラDJの違いを書こうと思います。
アニソンDJはわかるけど、アニクラDJってなに?って思うかもしれません。
アニクラDJって言葉、今作りました。適当です(ォィ)。
アニソンDJは、アニソンでDJする人って意味ですが、
アニクラDJは、アニソンを使ってクラブでDJする人って意味でお願いします。
以前にも書きましたが、クラブはクラブミュージックが鳴るように作られています。だから、アニソンが「鳴る」ようにはできていません。
その上で、クラブでアニソンを気持ち良く「鳴らして」る人は、アニソン+クラブ感のあるDJ……つまりは「アニクラDJ」であり、アニクラDJが揃ったイベントは、「アニクラ」なんじゃないでしょうか。
はい。
ここ掘り下げると、いろいろまずい気がするので、サラっと流します。
では、アニクラDJは、どこが違うのでしょう。そのためには、DJ行為自体を要素に分けて考えたいと思います。
DJって、僕が思うに、「どの曲を、どの順番で、どうつなぐか」だったりします。
どの曲を…… (選曲)
どの順番で…… (構成)
どうつなぐか……(技術)
これを、一般的に、DJの三大要素と言います。嘘です。
この三大要素のうち、「どうつなぐか」は、大部分が「技術」に関わることなので、省略します。言っても「技術」なので、誰にでもできます。誰でも身につきます。
練習次第です。
がんばってください。僕もがんばります。
さて、次に「どの曲をかけるか」……選曲です。
どんな曲をかけるかって、これはすごく色々な要素が絡んで、もうこれだけで大変っぽいんですが、今回は「クラブ」感だけで乗り切ろうと思います。うえーい。
クラブで、アニソンを「鳴らす」には、どうしたらいいのか。
これ、僕にはさっぱりわかんないので、こう書くしかないんですが……
「実際にクラブで鳴らしてみて、鳴る曲が鳴る」
としか言いようがないんじゃないかなーと。
だって、家の環境で鳴らしてみて「お?いけるな?と思って、で鳴らしたら、そうでもなかった」とかよくあるし、逆に、クラブで聞いてみて「え?こんなにいい曲なの?」とか思うのって、あったりするじゃないですか。
ましてや、同じ曲でも音源とか環境によって、聞こえ方、鳴り方、様々だし、そもそもクラブ用に作られたクラブミュージックだって、ホント、ピンキリなんですよ。
わかるわけないっじゃないっすか!(逆ギレ)
しかも、前に出る音とか、下がっちゃう音とか、意味わかんないけど、あるんですよ。なんだよ、前に出るとか!(ぶちキレ)
とにかく、クラブで聞いて「鳴る」曲を意識してください。
自分のプレイでも、他の人のプレイでも、常に意識してると、なんか見えてくると思います。
そのストックが、あなたの選曲を大きく変えると思います。
ちなみに、クラブで鳴る曲って、別にアニソンリミックス・マッシュアップに限らないと思います。アニリミ・マッシュアップだからって、鳴るわけでもないし、原曲だから鳴らないって話でもなくて、クラブで聞いて気持ちいい曲は、原曲にもたくさんあると思います。
さて、最後に「どの順番」でかけるか……構成です。
もう、これも、「馬鹿野郎、ここは声優つなぎだろうが!」とか「いや、監督つなぎですよ!」とか、「お前、アニメ見てないだろ?顔洗って出直せ、両方見てたら、そのつなぎはないだろ!アニメ舐めるな!」「週40本アニメ見てからDJしろ!」とか、もう戦争です。こわいです。
ですので、今回は「クラブ」感だけで乗り切ろうと思います。いえーい。
どの順番でかけるか? でクラブ感を出すには、「踊りやすさ」と「盛り上がり」で考えるといいのかなって思います。
踊りやすさで考えると、BPMも乱高下させたりしないでしょうし、これは拍子の取り方も、「これは4つ打ち」「これはドラムン」とか知らなくても、あんまり変なつなぎは避けるのではないかな?と思います。
あと、「盛り上がり」は、自分の持ち時間をいっぱいに使って、その中で、どこに盛り上がりのピークを持ってきて、そこにどの曲を据えるのか?とか考えていくと、いいのかなって思います。
イベント全体の流れなんかも意識できると、いいと思います。自分の時だけでなく、イベント通じてお客さんに踊って盛り上がってもらったら、最高じゃないですか。
そういうことを考えると、なんか、クラブでやる意味が出てくるのかなって思います。
せっかく、クラブでアニソンをかけるなら、クラブを鳴らしましょう。
そして、みんなで踊りましょう。盛り上がりましょう
フロアで「次にどんな曲が来るんだろう?」っていうワクワクしましょう。
「そして、次の曲が始まるのです」
僕?
そんなDJ出来てるのって?
そんなDJが出来てたら、苦労しませんよ!
オーガナイザーのススメ
【アニソンDJのなり方】
(1) 数万円以上するDJ機材や数万円するDJソフトを買います
(2)アニメを見ます
(3)好きなアニメの曲を買います
(4)練習します
(5)オファーを待ちます
(6)イベントに出ます
以下、(2)から(6)を繰り返します。
【アニソンVJのなり方】
(1)数万円以上するVJ機材や数万円するVJソフトを買います
(2)アニメを見ます
(3)素材を集めます
(4)練習します
(5)オファーを待ちます
(6)イベントに出ます
以下、(2)から(6)を繰り返します。
【アニソンDJイベントオーガナイザーのなり方】
(1)オファーを出します
(2)イベントをします
以下、(1)から(2)を繰り返します。
【アニソンDJイベントのオーガナイザーに関するよくあるQ&A】
Q1.オーガナイザーになるのって、機材とかいらないんですか?????
A1.いりません
Q2.オーガナイザーって、アニメの曲とか買わなくてもいいんですか???
A2.買わなくてもいいです
Q3.オーガナイザーって、アニメの映像とか集めなくてもいいんですか??
A3.集めなくてもいいです
Q4.毎日、練習しなくてもいいんですか??
A4.むしろ、オーガナイザーの練習ってなんですか?
Q5.国家資格とかなくてもオーガナイザーになれるんですか???
A5.なれます。資格問いません
Q6.オーガナイザー、経験がなくてもできますか?
A6.有名オーガナイザーの9割以上が、はじめてのオーガナイズ以前に経験はなかったとの統計が出ています。
Q7.オーガナイザー、童貞でもできますか?
A7.有名オーガナイザーの9割以上が、はじめてのオーガズム以前に経験がなかったとの統計が出ています。
赤を叩かない たった一つの冴えたやり方
こんなエントリーを過去に書きました。
「アニソンDJは赤を叩くな」
これが正しいか正しくないのかは、わかりません。
ただ……
もし、正しかったとして……そして、他のDJは赤叩きまくってたとしたら……
赤を叩かないと決めたのが「アニソンDJ」だった場合、
そのアニソンDJは、一人でイバラの道を進むこととなります。
自分の番になったら、DJミキサーの、自分の使ってるチャンネルのゲインを音が良くなるまで、ごっそり下げて……
そのかわり、こっそりとミキサーのマスターをごっそり上げましょう。
大丈夫。自分の番が終わる時に、こっそり戻しておけば、バレません。
……知らんけど(大阪人特有の、言い切ったあとに知らんけどって言うメソッド)。
マスターあげた結果、マスターが赤くなっちゃったら?
(※つまり、順番の前の人はマスター「も」赤かったら、どうしたらいいの? 音量下げたら盛り下がるだろうし……)
パイオニアのミキサーならかまわず、あげましょう。パイオニアのマスターは赤くても大丈夫らしいです。
……知らんけど(大阪人特有の、言い切ったあとに知らんけどって言うメソッド)。
あるいは、ハコのPAの人に言いましょう。
「すいません、僕の順番の時だけ、マスター下げるので、メインミキサーで調整していただけませんか?」
……なんか、いかにも大変そうですね……
でも、赤を叩かないアニソンDJが本当にいいと信じるのなら、がんばってください。
「アニソンDJイベントのオーガナイザー」が、赤を叩かないぞって決めた場合……
それは簡単です。
DJミキサーのレベルメーターの「ここぞ!」って場所に、「ここまで」って線を描いて、DJ全員に厳守させてください。
プレイ中にミキサーいじって、マスターだろうがゲインだろうが、ガンガン下げてください。
オーガナイザーならそれが出来ます。
DJデビューへの道
はい。
機材も揃えました。音源も買いました。なんか曲も繋げられるようになりました。
DJっぽいこともできるようになりました。
そうなると、クラブで回したくなるじゃないですか!!
どうしたらいいんでしょう。
何をすれば、何の実績のない者が、クラブでDJができるんでしょう……
そうです。
ブースレンタルすればいいんです。
ブースレンタル、なにそれ?
ググれ! ググるんだ!
…………
あ、お客さんの前で回したいんですね……
それも、たくさんのお客さんの前で……
夢がいっぱいだね……
まぁ、お客さんがたくさんってのはともかく、DJデビューって大変そうですよね。
みんな、どうやってデビューしてるんでしょう……
そうだ!ググろう!!
【 DJ デビュー きっかけ 】
>「遊びに行ってるクラブのオーナーに声をかけてもらって……」
>「友達がオーガナイザーで声をかけてもらって……」
>「DJさんにすごいですねって声をかけたら、やる?って言われて……」
…………
参考にならねぇ!!!!
こんなのばっかりかよ!!!
ええ???
こちとら、友達いないからオタクやってるんだよ!!ちくしょうめ!!!!
友達いないのに、どうやって声かけられるんだよ!!!!!
ってか、DJとかに声かけるのとか、こわいわ!!!
ググり直そう!!
【 DJ デビュー 友達いない 】
>「サンクラにミックスをアップしたら、声がかかって……」
これだ!!!!!!これなら、友達いなくてもなんとかなるぞ!!!!
さっそく、ミックスとって、サンクラにアップだ!!!!
…………
……って、全然声かかんねぇ!!!!!!!!
それ以前に、誰も聞いてくれねえ!!!!
だめだ!グーグルはダメだ!
やっぱり、時代はヤフー!だ!
【 DJ デビュー 友達いない サンクラ以外 】
>「公募で選ばれました」
これだ!!!!!!!!友達いなくてもなんとかなるし、公募だったら、確実に聞いてくれるぞ!!!!!
やった!!! 俺、天才!!!
…………
落ちた……
……どうすればいいんだ…………
これ、一生、デビューできないんじゃないだろうか……
オファーいらねぇから、デビューしてえええ!!!!!!!
…………
そうだ……唯一無二の存在になってやる……
他の誰もできないような……
俺にしかできないような……
すげえDJになってやるぜ……
俺はすっげーーーー有名になって、絶対、デビューしてやるぞ!!!!!!!!
ちなみに、僕は自分でイベントをオーガナイズして、そこでデビューしました。
アニクラは、クラブなのか。
このブログの一番最初に、こんなことを書きました。
あ、読まなくてもいいですw すいませんw
自分で、ここで「アニクラはクラブなのか」ってことを書かなかったなって、確認したかったのです。
ただ、他のエントリでは、こう書いています。
>アニクラはクラブです。
>
>ここは異存もあるかと思いますが、僕はクラブだと思っています。理由を簡単に
>言うと、「アニクラはクラブではないという理由がないから」です。
これって蒟蒻問答みたいですけど、僕としては極めて真面目に書いてます。
クラブって別に定義もないし、定義があったとしても、どんどん変わっていくのが当たり前だと思うからです。
極端な話、「老舗のクラブで、アニソンかけたら音止められた」みたいな昔の話が、今は笑い話になっているわけです。
クラブが変わっているのです。
アニソンがクラブでかかる。
これ自体はいい事でも悪い事でもないと思います。
もし、これを悪いと思う人が多ければ、また、クラブからアニソンが消えるだけの話です。
「いい事だよ!もっともっと!」って思う人が多くなれば、クラブの月間スケジュールに、少しづつ、アニソンのイベントが増える事でしょう。
クラブで、アニソンがかかるようになったのは最近です。
クラブで、アニクラができるようになったのも最近です。
これはアニクラの先人の方々の努力で、ようやく、今の姿になったのです。
でも、アニクラって言葉に、拒否反応を示す人も少なからずいるってことからもわかるように、アニクラって言葉の中で、「アニソン」と「クラブ」はまだ融合していません。まだまだ異質なものです。
アニクラの中に、クラブ文化は定着していないと思いますし、
クラブの中に、アニクラはまだまだ受け入れられていないと思います。
そのことは、オーガナイザーも、DJも、お客さんも、どこかで意識したほうがいいような気がします。
まぁ、これはすごく観念的な話かもしれませんが、最後に、ひとつだけ極めて実際的な話をして、このエントリーを閉じたいと思います。
クラブの音を作るための機材は、アニソン向きではありません。
おわり
すてきなラウンジで休憩したい(隠語)
ラウンジDJの話をしようと思います。
ラウンジって、休憩室とか社交室とかって意味らしいんですが、クラブでもその意味の通り、座って休憩できるとこだったり、話ができるところだったりって感じになります。
そこでDJをやるとなると、ラウンジのラウンジらしい機能が失われないようにDJをしないといけないってことになります。
つまりは、話ができるような音量で、座って休憩できるような選曲をするDJをしないといけないのです。
DJって、大きな音出して、盛り上げるだけじゃないんです。
クラブの楽しみかたって、大きいな音で盛り上がるだけじゃないんです。
アニソンって、すごく幅が広いので、アニソンラウンジって、すごく無限の可能性を秘めてそうな気がします。
きっと、日本のいろんなところで、そんな楽しみ方をして、美味しいお酒を飲んでいる人たちがいるんですよ。
うらやましいですね。
フラットということ。
「JB’S x GW x VOID powered by TOKYO SOUNDSYSTEM LABORATORY」にセミナーから参加してきました。意識高い西村です。
もう、VOID最高でした。
セミナーでは、VOIDというサウンドシステムの紹介だけにとどまらず、エンジニアが実際に行って感じた世界的なクラブの音の傾向や、翻って日本で好まれる音の傾向、それに対応するサウンドシステムの配置の違い、サウンドから見たハコの作りなど、興味ぶかい話がどんどん出ました。
また、エンジニアから見た「鳴りがいい」とはどういうことなのか。それは音源なのか、ミキサー操作なのか、構成なのか、イベント全体としてなのか…等、VOIDに限らず、DJなら明日からでも実践できるようなことまで話は及びました。
もちろん、VOIDの紹介としての、各種音源をスピーカーごとに聞いてみたり(やっぱりVOIDで聞くビリージーンは最高だった)、参加者が持ち込んだ音源の視聴会もあり、とても有意義な時間でした。
そのほかにも、リアルタイムで行なわれている音の解析画面を見ながら、様々な質問に答えてくださったり、CDやUSBに記録したMP3やwavの聴き比べなど、僕のような初心者には、すっごい示唆に満ちた時間でした。
DJっていうと、センスだったり、技術を盗んだりすることって、とても大事なんだけど、こういう場所も大事なんだなって、改めて思いました。
その場を作っていただいたJB'sさん、TSSL(tokyo sound system lavolatory)さん、goodweatherさん、本当にありがとうございました。
さて、その日のVOIDは、エンジニアさん曰く「フラットにした。これは僕らにも新しい取り組み」とのことでした。そして、「DJさん、相談に来てください」と。
ただでさえ、VOIDという世界標準といわれるシステムを鳴らすということで、DJの腕が問われているのに、音に対してのDJの姿勢も問われているのだなと思いました。
そのセミナーの後、音出しの時間を挟んでイベントがはじまり、DJが各々の方法でVOIDを鳴らしたのですが……
解像度の高いサウンドシステムによる、フラット。
こわいですよ。
僕は、イベントを通じてそう思いましたし、一時、耳が痛くなりましたが、VOIDの評価は変わりませんでした。
VOIDは、そしてそれを支えるTSSLは最高だと思いました。
本当にありがとうございました。
あと、これは余談ですが、ある方の粋な計らいのおかげで、VOIDで聞くことができたアニソンは、とても興味深かったです。