「アニメつなぎ」について
前回のエントリもさほど話題になることもなく、僕の賞味期限も切れたなーとか思いつつ、それでも前向きに最近は "アニソン" DJ論書いても炎上しないんだーと捉えることにしました。
で、返す刀で「アニメつなぎ」のことについても書きます。
「アニメつなぎ」
正式名称というか一般的にはなんていうのが正解なんでしょう。
よく◯◯つなぎって言うアレです。
アニソンDJが次の曲を選曲する際に、
前の曲と制作会社を同じアニメの曲にしたり、
主演声優を一緒にしたり、
同じ監督作品を選んだり、
作中で主人公がゲロを吐くアニメで合わせたり、
青い髪の子が不幸になるアニメばかりかけたり、
とか、なんかそういうアレです。
それぞれ、「声優つなぎ」とか「監督つなぎ」とか「ゲロつなぎ」とか「不幸つなぎ」とか言われています。知らんけど(大阪メソッド)。
ようは、楽曲が自体がもつ情報、BPMだとかコードだとか曲調だとかリズムのとりかたとかジャンルだとかそういうものではなく、その楽曲が使われたアニメの要素を重んじて選曲をするというやり方です。
「選曲」と繰り返し書いたのは他のエントリでミックスとは関係がないからだと書いたからです。
で、このアニメつなぎという技術論。
僕がアニソンDJを始めた頃……つっても5年?くらい前の話ですけど、そういう価値観がすでに固まっていて、変なつなぎ方をすると、出番が終わったあとで先輩に体育館裏に呼ばれて「あの曲からの展開、あれは何?何つなぎだったんだ?」とか言われたりしたそうです。僕は友達少ないと同時に先輩も少ないので言われたことなんですけど。らしいです。知らんけど(大阪メソッド再び)。
アニソンDJの講習会みたいなのでも聞いたことがあります。そういうの。
で、思いません??
この「アニメつなぎ」必要??? って。
でね。
「◯◯つなぎしろよー」って怒られたみたいな話って、そこでだいたい終わりで、「なぜアニメつなぎが必要か」まで説明してくれたって話がないんですよね。
なんで必要なんでしょう。
別に競技でもないし、そんなルールがあるわけでもないし。
BPMとかコードでつなぐのはわかりますよ? だってBPM同じほうがつなぎやすいし踊りやすいじゃないですか。コードでつなぐと音が濁らなくて綺麗で聴きやすいし、ドラムンベースからドラムンベースに繋いだらやっぱり踊りやすいし、それはわかるじゃないですか。
でも、「アニメつなぎ」して、踊りやすくなんないじゃないですか?
なんのためにやるんですか?
なんで、その理由を誰も教えてくれないんですか?
もしかして、僕には教えてくれなくて、一子相伝的な何かなんですかね。西村はアレだからアレしとこうみたいなアレですかね。やっぱ私だめですかねー!ですよね!賞味期限も切れてますよね!!!ごめんなさい!!!生きててすいません!!!なんかこう、死んできます!!!!
と、いうことでかおすちゃんっぽく自虐ネタはさんでおいたので許してもらえるだろうという感じで、では結論に行きます。
で、このアニメつなぎに関しては割とずっと不思議に思ってはいたのですが、僕は歴史的経緯なんだろうなーとか適当に納得していたんです。
たとえば、1番つなぎ(アニクラではフルがけだと萎えるとされ、1番で次の曲に行くのが絶対とされる)は、アニクラの前身であるコスプレダンパの頃の名残らしいんですよ。
コスプレダンパでは「コスプレしてきたアニメの曲を満遍なくかけないとかわいそう」という配慮があって、時間も限りがあるから1番だけ、テレビサイズで次に行きましょうみたいなかなり明確な暗黙の(矛盾するけど)ルールがあったそうです。ちなみにDJがついていないことも多く、カットインというかかなり適当に次の曲に移っていたようです。ここら辺は僕も知らないのでわかりませんけど。
これはある意味納得できますし、「なるほどなー」と思うんですよ。
だから、1番つなぎと同じように「アニメつなぎ」もコスプレダンパからきた文化なんだろうなーと。
でも、それでもやっぱり納得できません。
ルールでもないのにルールだからそれに従うとか、理由もよくわかんないとか、
ボーッっと生きてんじゃねえよ!!!!って
あ、すいません、チコちゃん大好きなんです。一番好きなバーチャルユーチューバーです。
で、これに関して、それなりにいろいろ考えて、僕なりの結論を得ました。
「アニメつなぎ」は、フロアコントロールのため
結論なので字を大きくしました。
そもそも、アニクラのフロアってそんなに踊ってないんです。
踊らない代わりに、アニメの思い出にひたったり、「あのアニメいいよねー」「わかるー」とか会話してたり、VJの映像見たり、オタ芸打ったりしてるんです。
つまり、基本的に、アニクラに前の曲と今の曲と次の曲に流れとか繋がりとかは必要ないんです。だって踊ってないもん。グルーヴとか関係ないじゃん。踊ってないんだし。
だから、BPMとかコードとか以上に、「他の理由」で、お客さんをフロアに居続けさせないといけなくなります。
そこで、「アニメつなぎ」になります。
踊らないしクラブのことはわかんないけど、アニメのことはわかるのがアニクラのお客さんです。
音楽的につながっていなくてもアニメ同士の関係性ならわかるわけです。
例えば、同じ制作会社のアニメや同じ監督のアニメや同じ声優の出てるアニメなら、今フロアにいるお客さんが知っている可能性は高くなるのです。そうなると、フロアにいる人数(≒アニクラではその曲のアニメを知っている人数)の増減をある程度コントロールできるわけです。
アニクラ以外のDJでも、フロアの人数のコントロールって重要なので、そう考えると、これは納得できる技術だと思います。
アニメつなぎはフロアコントロールのため
こんなこと、わかってないの俺だけなのかもなぁ。
DJ論って馬鹿にされるんだろうなあ(アニソンDJ論だけど)
まぁいいや。
で、なんでこんなこと、どうせ感謝もされないだろうし、馬鹿にされるだけだし、DJ論wwwとか言ってラーメンの写真と一緒にツイートされるだけだろうに、書いたかっていうと、リアニメーションに出ていたDJさんのエントリーが僕のタイムラインで話題になったんですね。
まぁ僕が話題にしたんですけど。
内容としては「主役はフロアだ」って感じなんですが(よく読むとそうとは言っていない←ここらへんうまい)、僕的には「ちょっwww DJが主役に決まってるやんww」な訳ですが、まぁここら辺の僕の意識が多少良くないなって思ったわけです。
DJといっても、アニソンDJと他のジャンルのDJと、それぞれ方法論も違うわけでし、同じように形態によっても方法論が違うんだろうなと思ったわけです。
クラブのDJ
ディスコのDJ
レイヴのDJ
フェスのDJ
その規模、パーティーの趣旨、打順、それぞれによって全然違うわけで。
そう考えた時、リアニメーションというアニソン特化型オープンフェスという超なんでもあり異種格闘技戦、しかもお客さんもオープンなだけにクソドープなオタクから近所に住んでるお母さんまでなわけで、そんなのクラブDJ、アニソンDJの常識が通用するわけないじゃないですか。
というわけでね、上に書いた「アニメつなぎ」が通用しないのが今のリアニなのかなーとかいうことをしっかり書いておこうと思ったので、あらためて「アニメつなぎ」の理由から、僕には何の利もないのに書いたのでした。
あ、それと、僕が思うに、アニメつなぎはオタクには有効ですが、これだけではオタク度の薄い人や逆に濃すぎる人、踊りたい人には通用しないことが多いので、アニメつなぎも技術の一つととらえるといいかなーとか思います。
個人的には、アニメつなぎとかどーでもいいし、アニソンディスコはDJとしてはつまんないって思いますけどね。
はい。
きっと有料でやってるノートとかメルマガにはもっといいこと書いてあるんだろうなぁとか思いながら終わります。さようなら。