アニクラはじめました

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自作キーボードはじめました(その1)

僕が自作キーボードが気になりはじめたのは、それがスピリットキーボードであることが多かったからであるように思う。

別にプログラマーでもなく、ライターでもないのに妙なところで凝り性な僕は、なぜかHHKB プロ2を持っていた。HHKBは、紛れもなく最高のキーボードの一つだ。事実、長年使っていて、不満らしい不満もなく使っていた。

購入してから静音性能を強化したタイプSや、ブルートゥース機能を持ったものまで現れたが、買い替えを検討するまででもなかったし、そもそも気軽に買い替えできるような値段ではHHKBはない。せいぜい、キートップを白色のものに変更しようかアマゾンを見て悩むくらいであった。(何を考えたか購入時に「そのうちにタッチタイプできるようになるだろう」という甘い目論見で印字が非常に見にくい「墨」タイプのものを買ってしまっていた)(そしてその思惑は外れ、現在に至っている)

しかし、そんなHHKBで満足していた僕でも唯一気になっていた使い方がある。HHKB二台使いだ。

HHKBを二台、一台を左手専用、もう一台を右手専用として使うのだ。

普通の人は、それに何の意味があるのだろう?と思うだろう。しかし意味があるのだ。二台あると、右手と左手を好きな場所に……具体的には少し離して、肩幅くらいの自然な位置に……配置することができるのだ。

しかし、プログラマーでもライターでもない僕は、「そこまですることはないな」と思っていた。そう、この時点ではまだキーボードはただの道具だったのだ。

さてそんなある日、ツイッターでフォローしていた方がERGODOX EZを購入する。その方も偶然HHKBを愛用している方だった。なんとなく気になって調べてみると、ERGODOXは「自作キーボード」の一つで定評のあるモデルのようだ。

自作キーボード!

キーボードなんて作ってどうするの?と思わないでもないが、確かに、二つに分かれているキーボードなんてあんまり見たことない。ないものなら作るしかないというのも道理だ。

そんな自作キーボードの中でもERGODOXは左右分離のスプリットモデルで、有名な方も使用しており、完成度も高いようだ。しかも、EZは完成品も売っていて、フォローしている人の評判もHHKBと比べた上で上々と来ている。そんなの興味を引かないわけがない。

というわけで、欲しいなぁと思いつつ、なんせお高いので手を出せずに悶々とした日々を送っていたわけです。検索などで無駄に溜まっていくERGODOXをはじめとする「自作キーボード」の知識。

せめて、中古でもないかなぁと検索していた中、引っ掛かって来たのがメルカリです。

そう、メルカリには割とそういうニッチな商品が出ていることがあるのです。

それでも、ERGODOXは高かった。

落札済みも含めて相場は三万あたりのよう。どう考えてもキーボードに出す金額ではない。しかもキーボードでも音が出ない方のキーボードですよ?(音が出るキーボード、つまりシンセなら三万は安いけど)

そんな中、掘り出し物が出ます。

コルネキーボード。crkbdの完成品。

どうもLEDの取り付けに失敗したらしく一部ちゃんと光らないらしい。でも、キーは全部反応するって書いてあるし、何より安い。光らないってだけで、自分で作ろうと思った場合のパーツ代より安いのだ。今のHHKBも別に光らないけど光って欲しいと思ったことはない。別にそれで安いなら、「オールオッケー平気だよ」って感じだ。

つまりは買わない理由がない。

早速、ポチって入金して、数日してお家に初めての自作キーボードが来たわけです。

まぁ、この時点で「安い」って言ってますが、中古のキーボードに普通の人なら払わない値段を払っているわけです。すでに金銭感覚が一部麻痺していたわけですね。

そうして、ウチに自作していない自作キーボードが来たのです。